拝啓 桜花爛漫の候、皆さまにはお健やかにお過ごしのことと拝察申し上げます。この度は当同好会へご入会戴きまして誠に
有難うございます。これから皆さまとともに、四季折々の素敵な処を訪問し、お酒にまつわる様々な文化に触れて参りたいと
存じますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
さて、春の例会では、これまで東京・千葉・埼玉の酒蔵を訪ねて参りましたが、今春は初めて神奈川県へと足を踏み入れ、
「湘南に残された最後の蔵元」を訪ねたく下記ご案内申し上げます。
熊澤酒造㈱は、明治5年(1872年) 創業、147年の歴史を誇る老舗ですが、時代の変遷と共に地域に根差した「ものづくり」に
取り組み、業界に新風を巻き起こしております。
日本酒の主要ブランドである「天青」は、中国の故事にある「雨過天青雲破処」という言葉から取られ、湘南の風土が生み出す
手作りの少量生産、雨上がりの空の青さのように突き抜けるような涼やかさと、潤いに満ちた味わいが魅力です。また全国で
初めて売り出した夏専用酒「夏吟醸」、フルーティなスパークリング「さざなみ」、茅ヶ崎産の酒米(キヌヒカリや五百万石)を
使った「かっぱシリーズ」など、時代とともに進化・発展した清酒が楽しめます。
また、クラフトビールの雄「湘南ビール」は、ドイツ製法に基づく本格的な味を追求し、無濾過・非加熱処理の酵母が生きた
ピュアでフレッシュな風合い。「ワールドビアカップ」にて金賞・銀賞始め数々の受賞歴があり、ピルスナーやシュバルツなど
常時4種の生ビールが飲める他、季節の特別醸造ビールが楽しめ、ビール党にもたまらないラインナップです(筆者訪問時は
「大磯こたつみかんエール」というのがあり、柑橘系の爽やかな風味と濃厚な味わいが絶品。訪問する5月には「片浦レモン
エール」というのが作られます)。
敷地内には、地ビールレストランから発展したイタリアンレストランもあり、平日でも予約でいっぱいの盛況。また、ビール
醸造技術を活用した手作りパン工房もあり朝から大変な賑わい。人気№1の食パンは午前中に売り切れるそうです。更に、
酒樽の製作を行っていた「桶場」を改装して作られたギャラリーには、湘南在住の現代作家の酒器や調理道具など魅力的な作品
が多数展示され販売されています。そして仕込蔵を改装して作られた「蔵元料理 天青」は、米・水・魚・野菜に拘った四季
折々の創作料理を「秘蔵酒」や「湘南生ビール」と共に満喫できます。特にお酒が弱いと仰せの女性にも大満足戴けること
請け合い!(^^)! 今回はこの「蔵元料理 天青」の離れ「麹室」を貸し切りで催行しますが、収容定員が24名と少ないため、
会員各位におかれましては是非お早めにお申し込み下さい。
「蔵元を単なる酒造メーカーだとは思わず、地域の誇りとなる酒造りはもちろん、人々がそこに集い、酒を酌み交わし、何かを
生み出す磁力を持った場所。そう、地域文化の中心地でありたいと考えているのです。そこに蔵元があることで、人々の暮らし
が豊かになり、独特の文化が生まれるのです」 とは経営者の弁。 なるほど、この蔵元の敷地を見ると、その考えが納得できる
ワンダーランド! この会社の社是、なんと!「よっぱらいは日本を豊かにする!」 というのですよ!!!
何とも嬉しい言葉ではありませんか? どうです、皆さん! (^_-)-☆
少し遠方の方もおいでかとは存じますが、お酒・お食事・周りの自然ともきっとご満足戴けることと存じますので、陽春の
ひとときを皆さまと楽しく過ごして参りたく、どうぞ奮ってご参加下さい。
敬具
|